Birth Day ―誕生日企画―

□プレゼント
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5月17日・・・三橋廉の誕生日。

「誕生日、おめでとう・・・」

「あ・・・ありがとう・・・」

練習は終わり、部室には阿部と三橋の2人だけ。

「あ・・・あのさ、これ・・・」

ぶっきらぼうに差し出された小包。

「ん?」

「あんま、大したもんじゃねーけど・・・」

「あっ・・・ありが・・・と」

「・・・」

「あべ・・・くん、」

俯き加減に三橋は口を開いた。

「ん?」

「もう一つ・・・頼んでも・・・いい?」

「?・・あ・・・あぁ・・・」

「あのさ、」

もごもごと、口ごもり三橋は言葉を繋いだ。

「・・・」

「あべくんと、シたい・・・」

「っ・・・・?」

「その・・・ダメ?」

「・・・・・・」

「ほ・・・ほんとに、その・・・」

「・・・いいよ・・・」

「え・・・?」

「今日、お前誕生日だし・・・」

三橋から、阿部に頼みごとをすることはめずらしい。

「うん・・・ありがと・・・」

「イタく、すんなよ?」

「しない・・・」

三橋の手が伸び、阿部の首筋にまわる。

「っ・・・」

唇を近付け、甘噛みする。

「・・・ぁ・・・」

阿部の口から吐息が漏れる。

「あべ、くん・・・こっちむいて?」

顔をそらしていた阿部の瞳が三橋を見る。

「みは・・・し?」

「あべ、くん」
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