Romanzo
□STORIA.2
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そう、私の目の前に降ってきたのは猫ミミの男の子。
きゃ・わ・い・いっ///
じゃなくて…
「お前誰だ?」
『お前って私のこと?』
「あぁ。お前以外に誰がいるんだ?質問に答えろ。」
『嫌よ。人の名前聞く前にまずあんたが名乗るのが礼儀ってもんじゃないの?この猫ミミ男!』
「…偉そうなやつだ。人のテリトリーに入り込んだ挙げ句主人(マスター)を猫ミミ男呼ばわりとは。」
『あんたのテリトリー?』
「あぁ、そうだ。何か文句があるのか?」
『あるに決まってるじゃない!ここのマスターは名乗りもしないしお茶も出さない!そんなのでよく自分のことをマスターなんて言えるわね!』
「招いてもいない客にどうして茶を出す必要がある?それにしても口の減らない女だな。まぁ、名前だけは教えてやる。俺はチェシャ。チェシャ猫だ。」
『ちぇしゃ?変わった名前ね。私は……アリスよ。』
私の唯一覚えていたこと。
意識を失う寸前に聞こえた名前。
それがアリスだったこと。
私がその名前を出した瞬間ちぇしゃ‐チェシャの顔色が変わった。