テ
□夢遊
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最近忍足が変だ。
わけもなくあたしを褒めてみたり、わけもなく空を眺めてみたり、無駄にカッコつけてみたり。授業中はずーっと空見てるし。
…よく考えてみたらいつもの事かもしれない。が、何かが変だ。
部員の人達にも聞いてみたら皆も違和感を持ってたみたいで。
そしたら岳人が理由を教えてくれた。
「あいつ、なんか夢見たらしくて『空から可愛い女の子降ってきいへんかな』ってずっと言ってんだよ。」
馬鹿かあいつは。空から女の子が降ってくるか。ラピュタか。
どうやらもう頭はイってしまってるらしいな。
「…ほっとこうぜ」
宍戸のこの一言で忍足のほとぼりが冷めるまで放っておくことにした。