■novel


□涙のクチヅケ
1ページ/15ページ

わかっていた。


わかっていたんだ。


本当は、どうしようもないくらいお前が大事だってこと。

どうしようもないくらいそばにおいておきたいこと。


ただ、それを伝えてしまえば、その瞬間に、お前から幸せを奪うことになる。

それが、どうしても嫌だった。


―――――涙のクチヅケ
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ