BSR(novel)

□春の風A(ちょいエロ注意)
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「よぉ、真田幸村。お前のdarlingが奥州からわざわざ来てやったぜ」


今週入って二回目の訪問。
奥州の筆頭がこんなにも
頻繁に敵国甲斐に来てよいものなのか?

片倉殿が青筋立てて怒りに染まっている顔が目に浮かぶ。

多分ダメだと言って、引き留めようともしているのであろう。
それを無理やり推して
甲斐に…某の元に来ているのだろうと想像がつく。


「政宗殿、そのように甲斐に頻繁に来られては、敵国に攻めいられたときはどうなさるおつもりか?」


筆頭たるもの不在では
戦いも満足にできぬだろうに。


「AH〜?NO,program.
奥州には竜の右目がいるんだから、ぶっつぶれることなんかないからな。」


そういうことじゃなくて……
と思いつつため息が漏れる。


「そんなことより、幸村。
心変わりはしねぇのか?」


全くこの御仁は……。


「某、気持ちは変わらぬでござる。どんなに政宗殿に愛を呟かれても、変わることなどござらん」

プイっと顔を背けるが、顎を掴まれ政宗殿の方に強制的に向く格好にされた。


「まぁそんな堅いこといってんなよ。正直、あの忍者にかまってもらえてねぇだろ」


「!!」


なぜそれを?!


「図星だな。」


満足そうに笑う。
悔しいがその通り。

某のこと本気で好いてくれているのかわからず、不安なのだ。


「だから俺にしろっていってんだよ。大事にするぜhoney」


政宗殿は
某の中に入ってこようとする。

佐助のことで揺れている隙に……。



「……政宗殿」

「ぉ?心変わりでもしたか?」

「……某……答えるのは、今は無理でござる。……時間がほしいでござる。政宗殿の気持ちは有り難い。人に好意をもっていただけるなんて、初めてのことで…」

自分が何を言っているのか。

だけど
不安なのだ。


頼むから
佐助……。

某のそばに今すぐ
来てほしい。
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