BSR(novel)

□school Days
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小さい頃からいつも一緒だった。

同い年なのに、
いつも旦那のことから
目が離せなくて・・・。

正直いうと『うざったい』って
思うこともあった。

だから一回だけ離れたこともあったけど、
やっぱり気になって
他の事に手がつけられなくなったりした。

結局いつも側にいることを
選んでしまう。

多分、俺様と旦那は
見えない何かで繋がっているんだろう。

そう思える。


__________________________


「佐助〜」

元気だけど、暑苦しい声が聞こえる。
あの声は旦那だ。

朝、学校に行くのも一緒。

家が近いのもある。

小・中・高とみごと全部一緒の学校。

「旦那、遅いよ。
俺様待ちくたびれちゃったよ。」

公園のベンチに座って
旦那が近くが来るのを待つ。

旦那はうれしそうに俺様のところまで
走ってくる。
まるで犬っころみたいでかわいい。

「さぁ、学校にいこう」

2人一緒に肩を並べて学校へ。

実は最近妙なことが多い・・・・
というか、
厄介ごとがあるんだ。

それは・・・・・・


「真田幸村!! 待ってたぜ!!」

校門をくぐった瞬間、
声をはりあげてくる奴がいる。

そいつの名は・・・・・・

「伊達・・・・・・政宗殿・・・・・。」

そう、奴は他校から転入してきた。
どうやら旦那のことをひどく気に入ったらしく・・・・・
毎朝何かと手を出してくる。

最初は決闘だとか
男らしいことだったから
まぁ気にはしなかったんだけど。

いつの間にか
旦那に愛を語るようになってきた。

全く持って迷惑な話だ。

旦那も決闘には応えていたが、
恋色沙汰には全く無関心で今まで生きてきたから
困っている。

ましてや男が相手だし・・・・。

だから毎回必死で逃げ回っている。

今じゃ校内の名物とまでいえるような光景になっていた。

だけど『関係者』には
全く持って迷惑な話だ。


「今日こそ、俺のLOVE
受け取ってくれよな!!」

「政宗殿、某は男ゆえ
無理となんども申して・・・・・」

「男だろがなんだろうが
いいじゃねぇか?
Are you OK?」

「ぜ・・・・全然良くないでござる!!」

ほら、追いかけっこが始まった。

しかも俺様の周りを走り回っている。

はぁ・・・・・なんだかな・・・・。

「竜の旦那・・・・もういいかげんに
やめてくんない?」

そう言って旦那を後ろに隠し、
竜の旦那の前に出る。

「あぁ?」

不機嫌そうに俺にガンつけてくる。

「旦那が嫌がってんじゃん」

俺様の後ろで、
俺様の服の袖を掴んでいる旦那。

これが証拠でもある。

「猿は黙ってな。
これはハニーと俺との問題だ。」

そうでもないんだよね。

俺様としてもこんな状況を
毎日見ていると胸くそ悪いし、
旦那の困った顔を見たくないんだよね。

かわいい顔がゆがんでるんだよ。

ん?
かわいい?

まぁいいか。

「でも愛ってのは押してばかりじゃ
ダメなの知ってるでしょ?
押してばっかじゃ相手にプレッシャーばかり
与えちゃうでしょ」

後ろで旦那が頭を上下に振っている。


「・・・・・・そうか・・・・
それもそうだな」

お、珍しく納得してくれてる。

「恋愛には駆け引きも必要だからな」

ん?
なんか納得してくれてないような・・・・
まぁいいか。


「今のところは引くぜ。
だが必ず俺に振り向かせてやるぜ、ハニー」

後ろで旦那がハァっとため息ついている。


「すまぬ、佐助。
助かったでござる」

「でも本当にしつこいね、竜の旦那」
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