硝煙の吸血鬼

□雪の夜の吸血鬼
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雪の夜の吸血鬼




「メリークリスマス、婦警」

「…………ギャ────ッ!!まままままままマスタァ────────ッ!?」


素頓狂な叫び声をあげて棺桶ベットからセラスは飛び起きた。


「なんばしよっとですか!?」

「サンタクロースだ。良い子にしている大人にはプレゼントをくれてやる」

「はっ!!確かによく見ると帽子がサンタ仕様!?でも何で突然脈略もなく柄にもない事を!?」


「……… (アーカードお前は吸血鬼だウィリス!栗スマスなんてファッキンなものに構う暇なんかないでウィリス!赤い服着て、いまいち面白いかどうかも微妙な地上波で再放送される映画に俺と一緒に出て恋人のいない負け犬どもの失笑をかうでウィリ‥‥バキュ───ン!ズキュ─── ン)………………………………………………………………赤いからだ」

「回想が入った上に思いっきり言い訳考えてた様に見えるのは何故に?」

「セラスお前は良い子か?悪い子か?」


自称サンタが、肩から下ろした白い大きな袋の中身を探る。それは………


「む────っ!む────っ!」

「たたたたた隊長さん!?」


猿轡をかまされ緊縛されたベルナドットが必死で助けを求めていた。

. . .
「セラス、お前は良い子か?悪い子か?」

「はいますたー、とてもいいこです!」

「む゛────っ!!!!」

涙目で呻くこの男の行く末が気になったが、我が身可愛さにセラスは魂を売り渡した。(0.02秒)


「ならばプレゼントをやろう」

「わーいうれしいなあ」


ごめんなさいたいちょうさん。あなたのことはわすれません。あなたのしかばねのうえでわたしはいきます。


「ではメリークリスマス」

「めりーくりすます」


再び袋を担いだ物騒な吸血鬼は壁の中へ消えていった。


「アーメン………」







「はぁ、はぁ、だ、旦那…。も無理……寝かせて…プリーズ………」

「さっき寝ていたばかりだろう」

「あれは…気絶…してた…んす」

「まだまだ手放すわけにはいかんな」

「マジ…勘弁」



end

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