物語

□失恋
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僕は知った
恋が孤独を教えてくれた
愛が失恋を教えてくれた
人は他人に恋をして
他人を愛して
悲しみを背負い込む物なんだと


僕の初恋は高校生だった
同じクラスの子に恋をした
最初は何とも思っていなかったんだけど
徐々に彼女のことが気になって
気がついたら彼女の側から離れられなくなっていた
「図書局はいらない?」
彼女から誘ってきたとき
僕はチャンスだと思った
彼女に近付ける絶好のチャンスだと
実際はそれほど近づくことは出来なかったが
キッカケにはなったから
あながち間違いでもなかったのかもしれない
彼女が小説を書くことを知ったら
僕も書くようになった
少しでも近づきたかったから
選択科目では偶然にも同じ科目でしかも隣の席だった
だけど
彼女は話すようになるまで僕がそこにいたことをまったく気付かなかったんだ
少しショックだった
だから
僕は彼女に自分の存在をアピールするようになっていった
こうやって僕は彼女を好きになっていったんだ
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