詞
□桜舞う季節
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桜舞う4月に
私たちは出会ったね
私は部活の先輩で
あなたは後輩でした
あなたはいつも
冷たい目で世界を見つめてて
皆近寄りがたいって言っていたけれど
笑うときの笑窪が好きで
よく話していたね
たまにピアノをひいてくれて
細く長い指が奏でる旋律が
トランペットを吹くあなたが
何よりも尊くて
段々私の世界は
あなたを必要としていた
この頃
私は回りに合わせる事しかできなくて
安っぽい笑顔しかできなくて
世界中が敵しかいないと思えてた
でもあなたは私に言った
本当に笑ってますか?
私はあなたに救われた
初めて他人が本当の私を見てくれた気がして
嬉しかったよ
だからね
一度だけ触れ合った
あなたの冷たい手を私は忘れない
やっぱ僕の方が大きいよ
そう言って手の大きさを
主張した笑顔を決して忘れない
桜舞う4月
私たちの人生はもう
交わる事はないかもしれないけど
あの頃
私はあなたに救われ
人の暖かさを知りました
そして
人を愛する意味を知りました