戦国BASARA2ドリーム

□web clap novel log
2ページ/24ページ



熱の引かない夜。
籠った空気の空間には、彼と私が二人きり。
空気が肌に纏わりつく。
彼と私の、距離は一定。



亜熱帯夜



「…」
「…」

二人とも、無言。
そして微妙な距離は変わらない。
近寄りたくない。
…近寄ったら…駄目だ…

「もっと近くに来いよ」
「…」

ふん反り返る眼帯の男は、ただそう告げて私を見つめる。
自分からは近寄って来ない。
駄目だ…駄目だ…
彼の近くに行ったら、溺れてしまう。
そんな視線で私を見ないで…

「強情だな。ま、俺の横はいつでもfreeだぜ」
「嘘ばっかり…女の人何人もいるんでしょ?空いてる訳ないじゃない」

彼は、そうなんだから。
というか、別にそんなの珍しくない。
この世界正室とか側室とかあるし。

「今はお前のためだけにあるぜ。俺の全てがな」

そう言って彼が動く。
熱の籠った空気。
熱を纏った腕が私を後ろから抱き締める。
駄目…駄目なのに…
熱い。
熱帯夜のせいでと、彼に抱き締められてるせいでと。

「俺のモンになれよ」
「嫌です」

そんな、耳元で呟かないで。
身体が…震える。
ちゅっと首で音が鳴る。
その刺激で身体が震える。

「I love you」

駄目でも嫌でも、やっぱりこういう事言われたら少しときめく。
正直…嫌いじゃない。どちらかと言われれば…
気持ちに隙が出来たのを彼が見逃す筈がなく、顔を彼に向けられ唇が合わせられた。

「…ホントは俺が好きなんだろ、honey」

はいともいいえとも言えない。
だって彼が何回も口付けしてくるから。

「ち、ちが…」
「素直になれよ…」

その言葉の後に今日で一番長くて深いキスがされる。
私は…

「…政宗様…」
「良い子だな…
 …俺の妻になれよ。元の世界に…帰るな…」

その彼の呟きは私達の唇に吸い込まれていった。


こちら初政宗ドリームです。
なかなか素直になれないヒロインと彼です。
えぇ、「…ホントは俺が好きなんだろ、honey」って台詞が一番気持ち的に気合いが入ってます(笑)
是非こんな事を言われてみたいものです。
実際こんな風になるかは分かりませんが…頑張って連載書いて行こうかと思いますvv

次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ