小説(三国志)
□『君のとなり』
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「……」
路上で一人の青年が賊にからまれていた
「へっ,その金目のもんを置いていけば命だけは助けてやるよ!」
「親分!こいつ結構綺麗顔ですぜ!その手に売ればけっこう儲かるかもしれませんぜ!」
「ほぅ,そうかい,坊主やっぱお前自身も頂くぜ!」
賊達が下賎な笑みを浮かべていたが目の前の青年はさぞかし興味が無いのか欠伸をしていた。
しかも豪快に
「てめぇ!俺様達をなめていやがんのか?!」
「貴様のような汚い面を舐める気などおきん」
天然なのかさらりと見当違いな事を言った
「この餓鬼ぃ〜綺麗な顔をしてるからって良い気になんなよ!」
言われた青年は退屈なのかまた欠伸を噛み殺し賊の頭領らしき男を見た
「そういえば最近ここらへんを荒らしまわっている力の強い賊が居ると言ってたな……」
何気なく呟き違う所を見たが,また再び賊の方へ顔を向け
「その頭領はお前の事か?」
今更気づいたように問い掛けた